Radio Mix Kyoto FM87.0MHz

トップページへ本文へ標準サイズ文字を大きくする

【5月4日放送分 番組レポート】ラブレター代筆屋・小林慎太郎さんに根掘り葉掘り訊いてみた!

番組名:【放送終了】れもんのE-lemon
更新日:2021年05月05日

『真夜中のハローワーク』のコーナーで実現させたくてずっとウズウズしていたのが、レアな肩書をお持ちの方・珍しいお仕事をされている方にゲスト出演していただき、根掘り葉掘りお話を伺うこと でした。

今回リモート出演してくださった小林慎太郎さんには、ぜひご依頼をしたいと思いながら何だかんだでお声かけしそびれていたのですが、ようやく叶いました。

5月4日の放送をお聴きいただけた方も聴き逃してしまった方も、ぜひお読みくださると嬉しいです。

35歳の頃にラブレター代筆屋をスタート

子どもの頃になりたくて憧れていた職業は、プロ野球選手やお医者さんだったという小林さん。ラブレター代筆屋を始めるきっかけは、子どもの頃から自分の考えや想いを伝えるのが苦手で、好きな子ができたら手紙を書いて気持ちを伝えていた、自身の原体験にあるのだそうです。

大人になっていろいろな人と話をする中で、特に女性が「ラブレターをもらったことがない・もらってみたい」と話すの聞く機会が何度もあった小林さんは、「自分にとってはごく当たり前の体験が、他の人にとってはそうではないのだ」と感じるようになります。そして、ラブレターを代わりに書く・アドバイスするのは、需要があるのではないかと思ったのだそうです。

これまでに書いたラブレターの数は140通超え

そんな小林さんが、プライベートで書いたラブレターの数は6通。ご自身では、おそらくかなり多いのではないだろうかと思っているとのこと。

そして、代筆屋として依頼を受けて書いたラブレターの数は、なんと約140通を超えるのだそうです。

「数字だけ聞くとかなりインパクトがありますが、7年間の積み重ねなので」と小林さんは淡々と話されますが、依頼者に成り代わってラブレターを書くには、相応の時間とエネルギーを要するはず。その苦労について小林さんは、

「依頼者によって人格も背景も違うので、その切り替えが難しい。並行して書いていると、自分がどの人格で書いているかわからなくなることもある」とおっしゃいます。

そして、「感覚としては、ひと月に3通以上になると、ちょっと無理が出てくる感じ。月に1~2通が全力で書ける限界と思っている」のだとか。

役者さんが役を演じ分ける難しさにも、通ずるところがありそうです。

依頼者の男女比や代筆依頼の傾向・パターン

小林さんにラブレターの代筆依頼をされる依頼者の比率は、男性が7割、女性が3割とのこと。自分で書くのが面倒だからというのとはまた違うようで、「書きたい気持ちはあるが、気持ちの整理がうまくできない」がゆえに依頼してこられるのではないか、と小林さんは分析されます。

よくある代筆依頼の傾向・パターンの多くは、主に次の4つに分類され、④の復縁が圧倒的に難易度の高い依頼なのだそうです。

①告白

②プロポーズ

③パートナーへの感謝の気持ちを伝えたい

④別れてしまったパートナーと復縁したい

この他、件数は多くないそうですが、5つ目として「付き合っている人と円満に別れたい」というものも、たまにあるのだとか。

小林さんいわく、「復縁の場合のゴールは、手紙を書いたことによって、自分の中の未練が消化されることも多い」そうで、結果的にヨリが戻らなかったとしても、「当人の気が済めば、それは成功」と言えるのだとのこと。

 

印象に残っている、依頼者の具体的なエピソード

特定の1人の方のエピソードではありませんが、「ラブレターを渡さずに、満足して終わる」依頼者がたまにいらっしゃるそうです。どういうことかというと、

・手紙を書く前にヒアリングをする段階で、「小林さんに聞いてもらったら、スッキリして気持ちが晴れました」と言って代筆前に終了となる方

・小林さんが代筆された手紙を受け取り、依頼者が読んだ段階で気が済んだため、相手には渡さないままにする方

がこのケースに該当します。復縁を望むの方の場合、相手には渡さない人が結構多いのかもしれませんが、追跡調査をするわけではないので実際のところはわかりませんとのこと。プロポーズが成功した場合など、たまに嬉しい報告をくださる依頼者もおられるようですが、基本的に結果までは把握していないそうです。

また、これまでクレームはほぼなかったということですが、初期の頃に一度だけ、外国人のお客さまからのご依頼で苦い経験があったのだとか。「依頼者になりきる」ことができていないまま、小林さんの「素の人格」で代筆してしまい、「代筆がバレて軽蔑された」とお叱りを受けたことがあるのだそうです。最大の原因となったのは、「日本語が堪能ではない依頼者が、絶対に使わなさそうな言葉」を使っていたこと。

「代筆屋は、相手の人格になって書かなくてはいけない と痛感させられた出来事で、必要な経験だった」と小林さんは当時を振り返ります。

このエピソードを伺って、私・椿れもんも日々さまざまなクライアント様から記事作成のお仕事をいただく中で、考えさせられる部分が多々あると感じました。

小林さんにとって、ラブレターとは??

ひと言で集約するのは難しいが、「相手に気持ちを伝えるとともに、自分を振り返り、見つめるツールでもある」とのこと。そして、「文章を考えて文字を綴る中で、あらためて相手と自分との関係性や自分の気持ちを振り返ることができる。単なる伝達手段だけではない、自分を振り返るツールでもあると思っています」と小林さんはおっしゃいます。

また、リスナーの皆さんへは、「手紙は文章の上手い・下手ではなく、伝えることが大事。自身の気持ちを率直に伝えてみてほしいです」とのメッセージをいただきました。

 

小林さん、ありがとうございました!

 

********** 

◆デンシンワークス

「想い」を伝える。を支援する。

ラブレター代筆、スピーチライティング、プレゼンテーション指導の支援。

http://dsworks.jp/

 

小林慎太郎さんへの代筆のご依頼・お問い合わせは、こちらのメッセージフォームまたはTwitterのDMからからお気軽にどうぞ。

http://dsworks.jp/contact/index.html

https://twitter.com/denshinworks