今回の「ハッピートーク」は、京都府建設交通部住宅課から椋平芳智さん、小西由紀さんをゲストにお迎えしました。おふたりは次世代下宿「京都ソリデール事業」という事業を担当されています。
次世代下宿「京都ソリデール事業」とは、国内では「異世代ホームシェア」と呼ばれている、高齢者宅の空き室に大学生が低廉な家賃で同居・交流する住まい方のことです。
大学生が高齢者や地域の方々と交流することで、高齢者にとっては安心感があり、学生にとっては経済的な負担軽減など双方にメリットがあり、地域・社会にも良い効果もあるのではないかと言われています。
この次世代下宿は、昔ながらの下宿と違い、双方の合意までに交流会や訪問などを実施することのほかに、同居のルールを決めること、高齢者が収益を目的としないこと、食事の提供はなくても良いなどのきまりがあります。そういった意味をこめて、「次世代下宿」と名付けたそうです。
また事業名にもついているソリデールは、フランス語で「連帯の」を意味します。実は、こうした家族ではない高齢者と若者が同居する取り組みはスペインで始まり、フランスで広まったものなんです。京都ソリデールでは、フランスで年間350組のマッチングを行っている団体の名前から「ソリデール」を使わせてもらっているそうです。
この京都ソリデール事業の目指すところは、京都に愛着をもってもらい、就職するときは京都に就職を考えいただいたり、大阪など近隣府県に就職した場合でも京都から通勤していただいたり、東京など遠方に就職した場合でもいつかは、京都へ戻ってきたい。そんな期待をこめた事業とのこと。
実際昨年度では、高齢者宅11世帯、大学生17名が希望し、4組の同居が成立しました。同居を希望する若者は京都市内の大学生が多く、地域活動に参加している学生や、社会福祉を学んでいる学生だけではなく、英文学を学んでいる学生、建設を学んでいる学生など、さまざまな学生がいます!
7月6日(木)には大谷大学にて開催の「高齢者と若者の縁のある住まい方フォーラム」でも詳しいお話が聞けますよ。ぜひご参加ください。
「次世代下宿「京都ソリデール」事業」
http://www.pref.kyoto.jp/…/jisedaigeshuku_kyotosolidaire.ht…
「高齢者と若者の縁のある住まい方フォーラム(チラシ)」
http://www.pref.kyoto.jp/jutaku/documents/flyer_forum_1.pdf
続いて「谷大ピックアップ」のコーナーでは大谷大学博物館の門井慶介さんに、博物館の2017年度夏季企画展「古文書が語る人々の暮らし-京都 柏屋町・八百屋町・福田寺町-」をご案内いただきました。くずし字で書かれた古文書や「洛中洛外図屏風」、京都の地図・地誌などから描かれた近世の京都の姿が浮かび上がります。ご関心のある方はぜひご来館を。